お役立ちコラム
オルタネーターは故障前の対応が大切!故障の前兆や修理費用などを紹介
2021.10.28
あまり耳にしたことはないと思いますが、「オルタネーター」は、車にとって重要な機器です。
これが故障すると、車にさまざまな支障が出てしまいます。
車の走行に直結しているので、最悪の場合、車自体が動かなることもあり得ます。
オルタネーターが故障してからでは遅いので、故障前に不具合を発見することが重要です。
ここでは、オルタネーター故障の前兆、修理・点検方法などについてお話ししていきます。
オルタネーターとは
オルタネーターとは、簡単に言えば小型の発電機のことです。
エンジンの回転を利用することで発電し、その電力をバッテリーに供給する役割を持っています。
最近はオルタネーターが搭載された車がほとんどですが、少し古い車になると「ダイナモ」という発電機が搭載されている場合があります。
この2つの発電機の違いは、「直接電源を発電して使うのか」「交流電源を整流器で変換して使うか」という点です。
ダイナモは単体で直流電源を発電します。
それに対してオルタネーターは、交流電源を発電して、それを直流電源へ変換する仕組みになっています。
車の電装品は、家電製品とは違い、直流電源で作動します。
しかし直流電源は、エンジンへの負担が大きく、安全性の低さが問題視されていました。
オルタネーターは交流電源を変換するため、エンジンへの負担が少なく、低回転時やアイドリング中の充電量にも優れています。
そのため、現在はオルタネーターが主流になっているのです。
オルタネーターが故障した時のパターン
オルタネーターの故障は、車の動作に関わります。
そのため故障のパターンを知り、不調があったら迅速に対応することが重要です。
以下紹介するパターンを、頭に入れておいてください。
エンジンがかかりにくい
オルタネーターが故障すると、バッテリーが正常に充電されなくなります。
バッテリー容量が低下すると、始動時にスターターの動きが重い、
エンジンがかかりにくくなる、などの症状が現れます。
バッテリー警告灯が点灯する
車はエンジンを始動した直後に、数秒間バッテリー警告ランプが点灯します。
これは異常ではなく、オルターネーターが正常に作動していればすぐに消灯します。
しかしバッテリー警告灯が、走行中に点灯した場合には話は別です。
オルタネーターのチャージ量不足、制御するレギュレーターの故障などが考えられます。
エンジンルームから異音がする
オルタネーターが不調の際は、車の走行中に「ゴロゴロ」という音がする聞こえる場合があります。
駆動するベルトの緩みや、テンショナー等の劣化も考えられますが、低い「ゴロゴロ」音がするときは、オルタネーターのベリング等の不具合が考えられます。
また、故障の状況によっては、響くような機械音が聞こえる事もあります。
オルタネーターの故障症状と寿命
オルタネーターの不調は、早めの対応が必要です。
もしも走行中にエンジンが停止したら、大きな事故に繋がる可能性が高いからです。
また、オルタネーターには寿命もあります。
一般的には10年もしくは走行距離10万キロくらいが目安になりますが、これは車の使用状況やメンテナンスによって大きく違いが出てきます。
まるで前兆が無く故障する事も多くありますので、整備工場できちんと定期点検を受け、
発電容量や異音のチェックなどを実施しておきましょう。
オルタネーターの点検と修理費用
オルタネーターは、測定ツールと知識があれば、自分で点検する事は可能です。電圧や電流を測定し、基準値であれば問題ありません。また、異音のチェックは聴診器を使えば確認できます。
しかしこれは、ボンネットを開けて電極を挟んで、といった作業になるので、車に詳しくない人にはおすすめできません。オルタネーターの電流値はかなり高いので、正しい知識と設備がないと、大けがや火災に繋がる事もあります。
またホームセンターなどでは、「オルタネーターチェッカー」等の簡易点検ツールが2000円程度で販売されているので、それを活用するのも一つの方法ですが、殆どが単純な良否判定しかできないので、初期症状の小さな不具合を確認するのは難しいでしょう。
オルタネーターは車の走行に直接影響を及ぼすので、何らかの不調を感じた際は、プロのメカニックに点検を依頼しましょう。
オルタネーターの交換費用は、新品で 50000 ~ 200000 円程ですが、*リビルト部品を使用する事により部品代を20~30%程抑える事も可能です。また、壊れたオルターネーターを電装品の専門店に持ち込めば、内部の故障部分のみを交換して、さらに安価で修理する事も可能です。新品部品は安心ですが高額です、安価で手に入るリビルト部品や、専門店での修理など、予算やご希望に応じて選択するのが良いでしょう。
* リビルト部品
故障や破損したオルターネーターを分解・洗浄し、内部の故障部品や消耗部品を新品に交換した部品です。
まとめ
オルタネーターは、車の走行に関わる重要な機器の一つです。
そのため定期点検などで、状態を正確に把握しておくことが重要です。
しかし素人には正しい判断が難しく、また重要度の高い機器になるので、メンテナンスや点検はプロに依頼することをおすすめします。